大雪山周辺での雪結晶の観察と写真撮影
— —
2020年3月3日~3月7日に大雪山系旭岳の麓(旭岳温泉、海抜1000m)で雪結晶の観察と写真撮影を実施しました。今回は、大型の低気圧の通過に伴う降雪のある気象条件だったため、観察された雪の結晶は雲粒付のものが多く見られました。撮影された写真は現在整理中ですが、そのなかから幾枚かを撮影例として以下に紹介します。
今後、撮影された写真の整理を続けて、雲粒付などの興味ある雪の結晶の形態や、今回の写真撮影に関わる照明法などについて、これから開催される研究会等で報告していく予定です。
2020年3月9日 元北海道教育大学教授 油川英明
2019年度事業計画「大雪山周辺での雪結晶の観察と写真撮影」の実施報告(序報)(PDF)
雪の結晶の分類といろいろな形の結晶
2023年12月30日 油川英明
雪の結晶の形は千差万別で、二つと同じものがないと言われています。ですから、形の似た結晶をグループ分けすることにより分類がなされていて、その分類表は中谷(1951)により41種ほどの区分けが行われました(下図)。そして、その後に80種ほどの、さらには100種を超えるほどの分類も行われています。このように雪の結晶はたくさんの形に分類されていますが、基本の形は板状と柱状の二つです。
ここでは、これまで私が撮ってきた雪の結晶の写真から、板状結晶の主なものを以下に示します。このようなグループ分けをするときに戸惑うことは、このグループの中間にある形の結晶の分別で、それが意外と多いということです。
雪の結晶の観察を行っていると、これまで見たこともないような形のものに出会うことがあります。そのような新たな発見も楽しみに、雪の観察を試みてください。